白木原 雪乃さんのタイトル

Interview

テンプル ──

不思議な話ですよね~。時空を超えて未来の自分が過去の自分を助けるなんて。

いくつかエピソードをシェアしていただきましたが、例えば腰痛に湿布を貼って終わりではなく、人の身体も心も多層構造になっていて、肉体だけのアプローチだけでは癒やせない部分が私たちにはあることに気がつきますよね。もっと幅広い視点から自分たちをケアできるような医療になるには、どうしたらいいんでしょうね。

白木原 ──

全ては気づきからスタートするんですよね。腰痛にしても、水恐怖症にしても、最初は自分が気づいている問題からスタートします。やっているうちに過去生が出てきただけで、最初から過去生を探っていったわけではないんです。腰痛があるからなんとかしたい、ということで探っていったら『自己破壊プログラム』がありますよと。下の層に存在していた要因に焦点をあて、それを解除したら症状が消えた、というふうになるわけです。

テンプル ──

ケガや腰痛の原因を探っていったら、その下には意外な精神的、霊的な問題が横たわっていたと。でも、そこに至らないと、ずっと腰痛のために整体に通い続けて、その時は良くなるけどすぐに元に戻ってしまうということになりかねないですよね。

白木原 ──

問題の根本原因に至れるのがキネシオロジーのいいところだし、可能性だなと思います。特にIHの場合は宇宙との関連から見ていくので、広い視野から1つの問題をみていきます。

テンプル ──

IHを学んでセッションをされている方は今、どれくらいいらっしゃるんですか?

白木原 ──

教えたのは300人くらいいますが、実際にセラピーのメニューとしてやっている人は10人くらいかもしれませんね。一般の人には説明が難しいセッションなので、うまく伝えられないから、受けようと思ってくださる人が少ない(笑)。でもIHは、セッションのシステムがしっかり確立しているので、セラピストの方にもっと学んで使っていただければと思っています。

講座風景

テンプル ──

このインタビューがきっかけでIHを知る人が増えるといいですけどね。テンプルが主催を引き継いだソマティック・エナジェティクスも皆さん体験が違うし、説明が難しいので毎回試行錯誤です(笑)。ただ他では体験できない時間なので、受けられた方のリピートやご紹介も多いです。IHも、受けられた方からの口コミが大きな力になるかもしれませんね。とはいえ、横浜の雪乃さんのオフィスまではなかなか皆さん、来られないので、もっと全国にセラピストが増えるといいですねぇ。

白木原 ──

セッションを受けるだけではなく、IHのクラスを受講すると、必ず実習でセッションしていきますので、受講するだけでも癒しになります。またキネシオロジーは日常知っておくと、様々な場面で使えます。スポーツする人はスポーツの場で、ビジネスマンの人はビジネスの場で、主婦の人は家事や家族に応用できますよ。無意識からの情報は無限大ですから。ただし、信頼できるキネシが取れるようになるまでには、継続的な練習が必要です。

テンプル ──

雪乃さん、今はあまり個人セッションを受け付けていないのですが、それは自分の講座以外に時間があると、常に何かを学びに行っているから(笑)。キネシオロジーはもう十分エキスパートの域に達しているのに、引き続き学び続けているし、カタカムナとか神聖幾何学とか、最近では陰陽五行や易も学びに通っていますよね。

白木原 ──

学んでますねー。いまはまって学んでいるのは易と日本の古代文字。古代文字のカタカムナやホツマツタヱのヲシテ文字はキネシオロジーでも、調整法に選ばれたりするんですよ。文字1つ1つに意味があり、5つの元素も顕れています。読み方や形、音にエネルギーがあり、力があるので、この古代文字が書かれているカードを身体に置くことで癒しが起きたりします。文字を発音するだけでも良かったりしますよ。

テンプル ──

ボディワークをしている人によくしている質問なんですが、多角的にいろんな身体へのアプローチ法を学んでいる雪乃さんは、人間をどんな存在だと感じていらっしゃいますか?

白木原 ──

私は全ての人を自分の映し鏡として見ているように思います。セッションをしていて思うのは、私も宇宙の一部ですよね。セッションを通して私が見ようとしているのは、私の一部としてのクライアントさんなんです。クライアントさんのテーマは私のテーマだし、私がそのテーマを持っているからこそ、そのクライアントさんと出逢ってその方のセッションをしているんです。

テンプル ──

となると、人を癒しながら自分も癒しているってことになるわけですね。

白木原 ──

そうです。そして同時に宇宙も癒している。臨死体験をしたときに、全てが1つになった体験をしています。最終的には全ては統合されていく、私も他の人たちも存在全てが1つになっていくんだと思っています。そのワンネス感覚を思い出し、愛おしむために、1つ1つのセッションがあるんじゃないかなと思います。

臨死体験をして戻ってきたときに「私は人と関わることがしたい」と強く思ったんですね。人とどれだけ丁寧に、そして心から関われるか。それが私の人生の質を変えていくことになると思います。私は臨死体験をするまでは父親との関係があまりよくなくて父を避けていたんですが、体験後は父がどう反応するかに関わらず、私ができる最上のことを父にしようと思って父への言動を変えていったんです。おかげ様で、今はとてもいい親子関係になっています。

テンプル ──

臨死体験をきっかけに、お父さんとの関係性を癒そうと言動を変えたんですね。

白木原 ──

単に言動を変えただけではなく、それ以降、夜寝る前に「私を存在させてくれている全ての存在や肉体的に存在させてくれた両親」に対し感謝をして休むようにしています。やり始めて数年経ちましたが、父の態度が変わってきたんですよ。以前は父に会うたびに「腹立つ~」と思うことがあったんですが、それが無くなっただけでなく、生きてくれててありがとう、という思いが湧くようになりました。そういった気持ちが他の人間関係にも波及しているように思います。

もちろん苦手な人もいますが、会っているときには魂からの話をしたいと思っていますし、自分の心が震えるような真実に触れたい、みたいなことを思うようになりました。

テンプル ──

素晴らしいですね。その雪乃さんは、今後どのような展望を持っていらっしゃるんですか?

白木原 ──

自分独自のキネシオロジーの体系を作りたいですね。新しいキネシオロジーを作るというのではなく、今あるものを組み合わせて新しいセッションの体系ができたらと思っています。私はIHのホログラフィックなところ、宇宙の一部としてのクライアントさんを癒すところが気に入っています。そこにさらに易などの古い叡智も扱いながらの古くて新しいセッションのようなもの、意識や意図で未来は変わることが実感できるようなものが出来たらと思っています。神聖幾何学や色や形、奇経八脈、易経など、これまで私が学んできたものを統合して、肉体と心を繋ぐものにアクセスできたらと思っています。あとはペットの情報を得やすくするプロトコルも分かりやすく整理したいなと思っています。

テンプル ──

今日はお話しをありがとうございます。新しいキネシオロジーの体系が熟成されていくのを楽しみに待ってます。

今日は貴重なお話を聞かせていただき、本当にありがとうございました。

インタビュー、構成:光田菜央子