清水義久さんのタイトル 

Interview

テンプル ──

自分にとって都合のいい結果になるようにと相手や状況をコントロールしてはいけない、ということですね。具体的にはどうすればいいんでしょうか?

清水先生 ──

「理想の彼氏ができますように」と願うんです。先に話したように、「〇〇さんが私を好きになりますように」と誰か特定の人について願うのは「我欲」になりますよね。でも、「理想の彼氏ができますように」というのは「我」のみではなく、誰にとっても最良の結果が得られるという、我と世界=「ワールド」に属する願いになるんです。そうしてはじめて神様が介入してくださいます。最高のものが用意される世界というのは、神様にしか作れないですから。理想値以下の彼氏なら自分の努力で何とかなる範囲ですよ(笑)。ところが「理想の彼氏」となると、「それは私がやらないと無理ですね。ではサポートしましょう」と神様が手助けしてくださるようになる。これが神様使いのアイデアなんです。

テンプル ──

我欲からの願いではなく、大願にするといいんですね。

清水先生 ──

ええ。そして最後が第三ステージの話。この人はもう助からないだろうとか、こんなことはできっこないとかいうような、「絶対に無理だろう」という願いを叶えたいときにどうするか? 結論からいうと、「願わないこと」です。

たとえば「自分のガンを治したい」というのがテーマだとします。このときに、「自分の努力によってなんとか治癒力を高めていけば治せるだろう」というのが1番目。そして、「自力では難しいから神様に助けてほしい」という場合は2番目。「もう駄目だ。私も努力できないし神様の助けも間に合わないだろう。でも本当は治してほしい」というのは3番目です。この「絶対に無理」だという3番目のケースで、どう起死回生をするのか。

テンプル ──

その願いを叶える方法が「願わないこと」なんですか?

清水先生 ──

どういうことなのか説明しますね。その方法というのは、いま自分が持っているものに一つ一つお礼を言っていくということなんです。「私には元気に動く腕があります」、「モノをつかむ手があります」、「買いたいと思っていたステレオを持っています」、「欲しかったエルメスのバッグを持っています」「聴きたかったこのCDを持っています」、「食べようと思っていた納豆が冷蔵庫にあります」etc.……。体のパーツや身のまわりのものなど目に見えるものから、思いや意識といった目に見えないものまで、すべてに「ありがとう」と言い続けていく。すると、いつしか「実は自分は数えきれないほど沢山のものを持っていた。願ったことはみんな叶っていたんだ」ということに気付くようになる。そして、神様にお礼を言いたくなる「フィール」が生まれ、「神様ありがとう」と自然に言えるようになります。このとき「自分がガンを治したい」ということについては、一切何も触れずに、ただ感謝を述べていくこと。ここがポイントです。

すると、そのうちに願っていることと叶っていることのバランスがくずれだし、ついに神様が「でも、君が一番欲しいものを頼んでいないじゃないか」と、「ガンを治したい」という願いに介入してくる。その結果、一番叶えたかった願いが実現する、というしくみです。

もちろん、自分が極限にいる状況で、最初から感謝などできっこないというのは分かります。でもエネルギーの観点でいうと、マイナスの部分を見ている限りはマイナスなことしか起きません。だから、「このガンを消してください」というマイナスな願いをしたところで無駄なんです。絶望や不安から生まれた願いをしているときというのは、「いま願っていることは到底無理な願いだから叶えられない」ということにフォーカスが当たってしまっているから。そうではなくて、自分のエネルギーをプラスに替えていかなくてはいけない。「一つ一つに感謝していくこと」はそのための作業なんです。ただし、願いごとを叶えるために感謝するのではなく、感謝することがあるから感謝をするというのが大事。そこを間違えてはいけないんですけどね。

テンプル ──

なるほど、そういうことなんですね。清水先生はご自分のことについて神様にお願いされているんですか?

清水先生 ──

誰か他の人に関するお願いをすることはありますが、僕自身についてお願いをすることはもうあまりないですね。なぜかというと、頼まなくても叶ってしまうから。 出雲大社にて

テンプル ──

おおー! 頼まなくても叶うとは、どういうことなんでしょうか?

清水先生 ──

念力やイメージ、超能力を使えば、放っておいてもそのうち実現してしまいますから。別に神様にお願いする必要がないんです。それに、いま何が欲しいかといえばせいぜい読みたいジャンルの古本くらいですし。それは神様に頼まなくても、欲しいと思えばそのうちに手に入ると知っていますし。

テンプル ──

先日、青汁一杯で暮らしていらっしゃる森美智代さんにお目にかかったんですが、森先生も「口に出して言えば叶う。だから迂闊に言わないようにしている」と仰っていました。

清水先生 ──

そうなんですよね。多分、欲しいと言えばそれはやってきますよ。僕は森先生より悪い奴なので、欲しかったら欲しいと言います(笑)。ただ、想像の理というか、「こう願ったら実現するんだ」というノウハウを持っているから、いざとなったらそれを使えばいいだけ。カフェでコーヒーを注文したら少し後で出てきますよね。それと同じで、何か必要になったらその都度注文すればいい。「いま頼んでおかないと無くなるかもしれないから、沢山頼んでおかなきゃ」とガツガツしなくてすみますよ。

結局、物事を実現させるときのキーというのは「神様=外の力」か「念力(思い)の力=我の力」なんですが、そのどちらかを使えたら人生で困ることはなくなるでしょう。

僕の講座では、皆さんが今抱えている心配や不安、怒り、我欲などをフラットにしてから「どうなりたいかを創造する」というアイデアやノウハウを提供しています。面白いのは、心配事を消してしまうと「どうなりたいか」というのも同時になくなってしまうこと。借金がたくさんあるとなるとお金が欲しくなるけれど、その心配がフラットになってしまえば「まあいいか」となりますからね。