マイケル・マクブライトさんのタイトル

Interview

テンプル ──

日本でSEのセッションをするようになったきっかけを教えていただけますか?

マイケル ──

日本の3.11を目の当たりにしたときに、日本人のために何か奉仕ができたら、日本の方々に癒しを行えたらという気持ちが湧いてきました。自分の中に深い慈愛のようなものが目覚めていました。

フクシマの出来事があった後、マウイで子供達のキャンプがあり、そのキャンプに、現在、SEのプラクティショナーとなられたTya-Tyaさんが参加されていました。Tya-Tyaさんはどなたかに私のことを聞いたようで、友人宅でSEのセッションを行ったときに受けにきてくれました。それまで彼女は私のセッションは受けたことはなかったのですが、すぐに深いトランス状態に入っていきました。セッション後、まだトランスから半分くらいしか意識が戻ってない状態の彼女が私の元にやってきてこう言いました。「さっき、妖精がやってきて、主催者となってあなたを日本に招くようにと言われました」と。当時、私はTya-Tyaさんのことをよく知らなかったし、彼女も私のことをよく知りませんでした。でも自然にお互いの心の中に自発的に何かが生まれ、よい結果に導かれていきました。

セッションの様子

テンプル ──

私自身も、マイケルやTya-TyaさんだけでなくSEのこともよく知らなかったのに、何故か最初からSEのトレーニングコースに申しこんでしまいました。結果として、数年後、テンプルがマイケルさんの主催者になるということに発展していったわけで、本当に不思議です。

マイケル ──

初来日以来、だんだん大きなグループになってきていますし、より多くの人が私のことを知って下さるようになりました。1つには、日本の皆さんに準備が出来てきたのではないかなと思います。つまりフクシマのような悲劇を経験して、日本の皆さんが変化、変容を起こす準備、癒しを起こす準備が出来たのではないかと。変容や癒しを起こすということは、まさしく自分がやっていることでもありますから。

テンプル ──

マイケルさんから見て、日本人特有の問題や傾向のようなものはありますか?

マイケル ──

背中の上部から首にかけてストレスがかかっているというのは日本人の傾向としてあると思います。それは文化的な背景や、仕事上のストレスの他、職場や家族から何らかコントロールを受けたという体験があり、その過去の体験から自分の感情を抑え込んでしまったことから来ているのかもしれません。周りの人を尊重して、人当たりよく、そつなく、親切につき合おうとして、自分自身や自分のハートには正直ではない生き方になってしまっている。いつも正しく適切であろうと、いい人を演じてしまうのは、人間関係はうまくこなせても、本人の身体にいいとは限らないのです。結果として恨みや怒りといったネガティブな感情にしがみついたり身体に溜めてしまう。もちろんこれは日本に限らず、ドイツでも起こっていることですが。

テンプル ──

SEのセッション中、多くのクライアントさんが泣いたり叫んだり、あるいは笑ったり歌ったり、激しく動いたりされますよね。以前マイケルさんは、ヨーロッパのクライアントさんは、1つのグループのうち、2~3名の人だけに感情の爆発が起こると云われていたように思います。日本人グループに感情爆発が起こる割合が高いのは、それだけ感情の抑圧が大きいということなんでしょうか?

マイケル ──

ヨーロッパに行った当初は、やはりそのようなドラマチックな反応がよく起こっていました。泣いたり怒ったり・・・。でも時間を経るなかで少しずつ落ち着いていきました。また初期の頃、セッションにいらっしゃるのは女性が圧倒的に多く約85%が女性でした。でも今の男女比は半々で、男性が多かったセッションもあるくらいです。日本でも同じように男性の参加がだんだん増えてきたように感じています。

私はSEのセッションというのはグローバルな影響があるのではないかと思っています。もちろん地域的な局所的な影響もありますが、人々が社会の中で成長していく過程で目覚めや癒しが起こっていき、その渦の中に他の人を招き入れているのではないかと。科学的な話ではないですが、直感的にそう感じています。エネルギー的な葛藤やパターンにおいては、日本人やドイツ語圏の人はよく似たパターンを持っています。押さえ込まれていたものがドアを開くことによって解放され、止めどなく出てくる。まるで火山噴火のように出てくる。

いま私はこのインタビューを雲をたたえた富士山の麓で受けています。今、富士山は眠っているような静かな状態ですが、いつかまた爆発が起こる日も来るのではないでしょうか。日本人の方にとっては、今が、目覚めの時期なのかもしれません。

トレーニングセミナーの様子

今回のセッションでは、参加して下さった男性陣に素晴らしい解放が起こりました。男性お2人が絆と共に繋がり、号泣されました。それは安全安心の場があったからこそだと思います。基本的に男性は一匹狼のような性格の方が多く、誰にも触らせないような雰囲気を持っている方もいます。また社会的な仮面をつけて優劣を競ったりしています。そんな男性陣のハートが溶けていきました。それは弱いからでは決してなく、強いから出来たことだと思います。それが真の目覚めの力なのだと思います。そのような男性と繋がることができ、私自身とても心が動かされました。

日本の文化を批判するわけではないのですが、男女それぞれの性の中で抑圧されてきた、ということがあったのではないでしょうか。そして今は、それを開いていくタイミングなのかなと感じています。仙骨や背中を軽いタッチで触れていくだけで、その人が開いていき、まるで子供のように泣いてしまう。結果、筋肉や背骨、そしてエネルギー的な部分に解放が生まれ、変容が起きてくる・・・。それは素晴らしいことだと思います。それは肉体的にも霊的にも精神的にも変容が起きてきます。

私が光栄に感じたのは、今回のセッションで男性陣が勇気を持ち、私を信じ、部屋にいる全員に対して自らを露わにして下さいました。それは日本だけではなく、アメリカやドイツでも稀なことだと思います。

エネルギー的にも感情的にも、言語なしに表現できるものはパワフルで本物だと思います。それは論理的思考を超えたものです。

セッションの様子