それはとても重要です。人間は「天・人・地」の氣を受けて「後天の氣」を養います。天の氣は宇宙から降り注ぐものであり空間に存在します。身近なことだと空氣は天の氣の1つです。次に人の氣は人と人が混じり合い「喜怒哀楽」を感じることで得られるものです。やはり人は独りで生きてはいけないのだと思います。引き込もりの方々もインターネットなどを通じて人の氣に触れていると思います。引き込もりの方々に一言伝えるとするなら「あなたは1人じゃないよ」ですね。
次に地の氣ですがこれは大地より作られる作物や衣服、住宅やその他の生産物より得られます。現代ではこの部分の汚染がかなり酷い様に思います。人間が健康に幸せに生きて行くには農業や政治経済、教育、医療等など人間社会のシステムの見直しが急務になると思います。
引きこもっていると「後天の氣」を貯められないうえに、肉体的な栄養も大して取ってないでしょうから、どんどん自分を枯渇させてしまいますよね。
腎臓は左右ありますが、「腎養」を養うことがとても重要で、自分にとってエネルギー、氣となるものをちゃんと補充していかないと、生きることが難しくなってきます。このエネルギーが自分を養うことになります。
生島さんの場合は、背骨にあった捻れがなくなり、弱かった腎臓をケアするために、腎を強くする食べ物を摂るようにしたら、自分の内側から元気の氣が湧き出て、三日坊主がなくなったということですよね。
元々あるエネルギーが身体の内外をちゃんと流れていないことが病気の要因の1つでもあり、「何もしたくない」「身も心も怠い」などの心身不活性の要因となります。その滞ったエネルギーである氣を流通させようと体は症状で示してくれるわけです。氣の流通がうまくいけば、もう停滞のサインである症状はいらなくなります。ただ氣が腎臓の蓄えがレッドラインを越えそうな方はそもそも症状すら起こせなくなっています。また生命のレッドラインを越え始めた場合は「ヒトシステム」が自分を壊すような大病を引き起こして人間にそれを伝えるしか他に方法がありません。
ということは、時々熱を出したり、体調が悪くなるのは、健康であるとも言えますよね。
正常だと思います。疲労がピークに達して風邪をひくというのは「ヒトシステム」が働いた証拠です。熱が出たから早めに就寝しようと考えるのは健康的な思考だということですし、熱が出た時、安心して自宅で寝ていられる社会でないと。熱が出ているのに、薬や注射で無理やり下げて会社に行かなければ、というのが今の社会ですよね。そうやって無理をさせておいて、健診を義務付けるっていうのはどうなんですかね。安心して身体を休められる社会であった方が病気は少なくなると思います。
「高熱出てるのに頑張って会社に出社している私」ということで自己重要感を得ているところもあるのかもしれません。大丈夫? 頑張ってねと言われたいとか。テンプルは、その点、社長が率先して病欠してます(笑)。
さて、最後に、先生は120歳まであと80年近くありますが、これからの展望やプランなどはありますか。
これまで私が学んできた経験や知識のいくつかは、だんだん無くなりつつあります。過去の叡智が伝えらることなく、師とともに無くなっています。その中で、私が引き継いできたものがありますので、情熱ある真摯な方に伝えて行きたいと思っております。これまで培われてきた文化を消さないようにしていきたいと思っています。
愛光流では、その教えを学ぶ講座はあるんですか?
初等クラスでまず学んでいただき、ある程度学びが深まった方には認可指導室を設けています。小学校3年生からウチで学んでいる子供もいます。
それはもう英才教育ですね。とはいえ、山本先生の身体も1つしかありませんから、多くの方に教え伝えるのも、なかなか難しいですよね。
ある程度学びが深まった方に、初級は教えてもらい、そのあとを引き継いで教えたいと思っています。 いま、西洋医学、東洋医学と2つの流れがありますが、命の仕組みには西洋、東洋はないわけです。地域性はあると思いますが、西洋、東洋が一体になった命の仕組みを学んでいただきたいと思っています。
西洋医学を最初から遠ざける人もいらっしゃいますが、どちらにも良さや特徴があります。それを活かしながら調整すべきだと思います。愛光流では季節の変わり目、特に夏から秋に向かう節目と冬から春へと向かう節目に西洋医学での検診、特に血液検査を受ける事をお勧めしています。
先生の施術を受けたい方はどうすればよろしいですか?
今、定期的に施術を行っているのは、大阪、倉吉、神戸、千葉です。ある程度の人数を集めていただければ、そこにお伺いすることは可能です。詳細は、愛光流のHPでご確認下さい。
また、私が書きました『本能を呼び覚ます 四つの原則』の本は、一般に流通していません。こちらもお手数ですが、愛光流までお問い合わせ下さい。
インタビュー、構成:光田菜央子