ジュリアン・シャムルワさんのタイトル 

Interview

ジュリアン ──

その後2008年から約1年間、台湾に住んでいたのですが、日本と距離が近いので友達と遊びに行こうということになったんです。そう決めた時に再び“宇宙存在”からインスピレーションがやってきました。『日本に行くことをなおこさんに伝えるように』と。

テンプル ──

“宇宙存在”から催促があったというのが面白いですよね(笑)。そういえば、ジュリアンが台湾に住んでいる時、台湾で会いましたよね。菜食レストランに案内してもらったり、カラオケに行ったりして楽しい時間を過ごしたんですが、ジュリアンの原稿を読んだとき「こんな深い体験していたなら、カラオケで唄っている場合じゃなかった。もっと突っ込んで話を聴けばよかった~」と思いましたよ(笑)。そして、その後、日本に遊びに来るタイミングでジュリアンのお話し会が企画されることになりました。

ジュリアン ──

ええ。なおこさんに話をするならまだしも、日本で他の人たちにも僕の体験を発表するなんて時期尚早なんじゃないかと思いました。でも、“宇宙存在”からの後押しも強かったので何か意味があることかもということで『謎のフランス人のお話会』が企画され、あっという間に80人ものお客様を集めてくださったんです。おかげさまで、それはとても良い経験になりました。でも、僕の伝え方や話の内容に不備な点が多々あったと感じたので、また次回何かの機会を持てたときには、より分かりやすく伝えられるようにしたいなと思っていました。 2009年ジュリアン講演会

それからまた時が過ぎて、その8年後のこと。カリフォルニアのブックフェアに行って、ある人の講演会に参加しました。ケネディ一家についての英語での講演会でしたが、彼の話がスムーズに理解できなかったので、彼の話をもっとよく聞き取ろうと意識を集中していると、“宇宙存在”から再びインスピレーションがやってきました。それは『なおこさんに連絡をして、また日本でお話会を開きなさい』というもの。しかも『話の内容はワンネス体験についてで、時間はこれくらいでetc.……』という詳細なオーダーで、合計ノート3ページ分くらいを日本語で書き取りました。それが2017年の秋の東京でのお話し会となりました。その時、時間不足で話し足りなかったことをちゃんと伝えたいということから、今回の出版に至ったというわけです。

テンプル ──

2004年のワンネス体験から長い時を経ていますが、今回は満を持して“宇宙存在”からのリクエストに応えることができた、という感じでしょうか。私も何とかお役に立ててよかったです(笑)。さて、ワンネス体験と聞いてもピンとこない方もいらっしゃると思うので、それについて説明をしていただけますか? まずはワンネス体験をするに至るまでの話から。

ジュリアン ──

はい。僕は子どもの頃から超常現象に興味を持っていて、ダウジングやテレパシーの練習をしていました。人間だけではなく、想像上の宇宙人に向けてテレパシーを送る練習もしたりしていました。それが16歳の夏に友達の家で天体を観測していたとき、本当にUFOに遭遇することになります。すべての始まりはそれからでした。UFOを見て以来、僕は常に何者かに観察されているという気配=“宇宙存在”の波動を感じるようになったのです。そしてある日、僕が自宅の2階にある自分の部屋にいたときに、その“宇宙存在”が入ってくるのが分かりました。単に想像しているというのとは明らかに違う感覚があり、いま家に入ってきたなとか、どこを動いているなとか、自分を観察しているかどうかということまで分かるんです。とはいっても目で確認できることではないので戸惑いました。気のせいではないか? 心で想像しているだけではないか? 何度も自問自答しましたがやっぱり違う。明らかに何かの波動を感じる。誰かが現実にそこにいるという波動をはっきり感じました。

テンプル ──

視線を感じるとか後ろに誰か近付いてきたと分かるとか、そういう感覚でしょうか。それなら多くの人が体験していると思います。

ジュリアン ──

そうですね、そんな感覚じゃないでしょうか。その気配が時間とともにだんだん強まってくるんです。理性で片付けようとしてもどうにも無視できないほどの強い気配に、僕の頭はただ混乱するばかりでした。そして、最初の訪れを体験してからというもの、夜の9時10時になると“宇宙存在”の気配が自宅の玄関のところではなく、僕の部屋のドアのすぐ裏までやって来るようになるんですね。あまりの恐怖に、その時間が近づいてくるとテレビをつけたり友達や兄に電話したりしていましたが、電話を切っても“宇宙存在”はまだドアの向こうにいるのです。そしてベッドに入ると、彼らは僕のすぐそばまでやってきて、毛布をかぶっている僕の顔を近づけてきたりする。そういった状況が来る日も来る日も続きました。

テンプル ──

その話を聴いて想像するだけでも怖い状況ですよねぇ。でも、目に見えない気配をなぜ宇宙からの来訪者だと思ったの? たとえば亡くなった誰かの霊だという可能性もありますよね。

ジュリアン ──

当時住んでいたのは前のオーナーが亡くなった家だったので、はじめは僕も彼の霊なんじゃないかと思っていたんです。でも、2回目にUFOを見たときに一緒にいた友達が、翌日から僕と同じような体験をするようになったというのを聞いて、やはり僕がコンタクトしているのは“宇宙存在”なんだなと確信しました。そして、今思うと僕はすでに子どもの頃から遭遇していたような気がするんです。

テンプル ──

本には、6歳くらいの頃に時々家の中で誰かの気配を感じていた、と書かれていますよね。

ジュリアン ──

はい。当時、夜になると僕の寝室に誰かがやって来るような気配を感じて、一時期は怖くて部屋に入れなくなってしまったほどでした。寝てしまえば大丈夫なんですが、眠る前の時間というのがとにかく怖いんです。見えない存在の姿を確認しようとよく明かりをつけていたので、両親には「早く寝なさい」と怒られていましたね(笑)。そこも前のオーナーが亡くなった家だったので、多分、彼の霊なんだろうとは思っていました。それであるとき母親に「ゴーストは存在するの?」と聞いたら、「存在しないわよ」と言われて。確かにお母さんの言う通りかもしれないな。でも僕は夜になると時々うちにゴーストがやって来るのを知っているんだよと、それからしばらくの間は母親の言葉と自分の感覚との矛盾に葛藤するような日々を送っていました。 ジュリアン&お母様

その後、引っ越しを繰り返しているうちにそういう現象はなくなったのですが、UFOを見てからまた気配を感じるようになってしまいました。それで、当時のことを思い返したときに今起きている現象と符合する点が多々あったので、6歳の頃に感じていた誰かの気配というのは、霊ではなく実は“宇宙存在”だったのではないかと後になって気付いたのです。子どもだった時には、そこまで分析することはできずに、ただ霊が怖いとおびえるだけでしたが。