Interview
テンプル ──
過去世で古代エジプトの神官だったという女性が著した『イニシエーション』という本があります。それによると、人間の背骨の準備ができていないうちにいきなりそういったワンネスのような体験をすると、背骨の神経系が高周波に耐えられずに焼き切られてしまうということでした。
テンプルでセッションを主催している『ソマティック・エナジェティクス』 では神経系のクレンジングをしていくのですが、クレンジングが進むと高周波の波動を受け取りやすくなるそうです。ジュリアンの体験したワンネスの世界をかいま見るには、肉体的な準備を整えておくことも大事なのかもしれないですね。ジュリアンがワンネス体験をしているとき、身体はどう反応しているんですか？
ジュリアン ──
身体的な話をすると、ステージ１や２の段階で、感動のあまり涙が溢れて膝が崩れ落ちたことがありました。以前、スーパーで買い物をしていたときに、突然そういう状態になってしまったときには困りました。それから横断歩道を渡っていたときにステージ２の体験が起こり、自分の身体がぐんと大きくなったように感じたことがありました。僕の視点がどんどん上がっていくのが分かるほどあまりにリアルな感覚だったため、向こうから渡って来る人が身長がどんどん伸びている僕を見て驚くんじゃないかと気が気ではありませんでした。でも「まずい！」と思った時点でワンネス体験はふっと途切れてしまって。脳で心配するとスイッチオフするようなのです。それ以降のステージになると意識がシフトしてしまうので、身体がどうなっているかは分かりません。ステージ３以降ではもはや肉体ではなく、まったく別のものが見えるようになるからです。ワンネス体験をしている間にどのくらいの時間が経ったのかということすら分からないのです。
テンプル ──
ステージ１、２の段階でしか身体を意識できないのですね。それから、ワンネス体験を起こしやすくするポイントについてお聞きします。本には、“共感、高い波動、観察に徹する姿勢”という３つの要素が挙げられていますが。
ジュリアン ──
はい。この３つの要素が揃うことが重要なのですが、なかでも波動を高めるために僕がよく使っていたのは“音楽”です。とくにクラシック音楽のバッハが適していました。なぜかというと、バイオリンをはじめ様々な楽器が徐々に重なって曲が盛り上がっていくにつれ、心も大きく動かされていくからです。あとコンピューターでプログラミングされた宇宙的なアンビエントミュージック（環境音楽）を聴くのも効果的でしたね。
テンプル ──
それはジュリアンの体験であって、みんなに有効であるとは限らないですよね？
ジュリアン ──
先日、講演会の終盤でこういった音楽を使い、全員で“ステージ１”に近い心のスイッチングを体験してみようというプログラムを試みました。すると、福岡と大阪の参加者の中から、心が愛に満たされて涙が溢れ出したという方が何人も表れたのです。また、2004年に兄と暮らしていたときに、兄も同じような音楽によってワンネスの気持ちが湧き出したと聞いたこともありました。だから、こうした音楽は僕だけに限って有効だというわけではないと思います。
テンプル ──
確かにライブで生の音楽を聴くと心が動かされるし、ミュージシャンの音楽によって何千人も何万人もの観客が感動し、一体感を得るような体験をしますもんね。
ジュリアン ──
はい。みんなが繋がっていると感じるような状態は、まさにワンネスのステージ１にいるようなものだといえますね。頭から心、つまり脳からハートのフォーカスへと移動しているんです。
テンプル ──
それなら体験している人は多いということですね。
ジュリアン ──
ええ。それと僕はワンネス体験をしてから、誰かから電話やメールをもらう前に、相手のイメージや僕に伝えたい言葉が浮かんでくるようになりました。これも僕たちがみんな繋がっているという証ですよね。
テンプル ──
私も昔、友だちに電話しようと会社を抜け出して公衆電話に行ったら、彼女も同じタイミングで私に電話しようとオフィスを抜け出して公衆電話に行っていて、10秒も違わないタイミングで電話をかけあっていたことがありました。友だちに電話しようと電話を持ったとたんにその人から電話がかかってきたという体験もよくあります。こういうシンクロも、私と友だちがエネルギーで繋がっていたから起きたことであり、同じような体験はきっと誰にでもあることじゃないかなと思います。
ジュリアン ──
そうですね。みんながコネクトしている情報の流れがあって、お二人ともそこにアクセスしたということではないでしょうか。
テンプル ──
テンプルで開催しているコンテンポラリー風水のコンサルでも、例えば、クライアントのお宅の『豊かさ』を司るコーナーに少し手を加えただけで、直後にかつてない大きな仕事の依頼の電話が立て続けにかかってきたとか、『恋愛』のコーナーに手を加えたら直後にデートに誘われた、結婚したなど枚挙にいとまがありません。そういうことが実際に起こるのも、世界がみんな繋がっているからですね。もっと仕事をしたいという意図で部屋を変える→その意図と部屋の変化が潜在意識に働きかける→仕事を依頼したいという誰かのハートに繋がる→その相手から自分に仕事の電話がかかってくるという流れですね。そんなたくさんのケーススタディを目にしながら、毎回すごいなと思っています。
ジュリアン ──
自分を変えると世界も変わる、ということですね。