意識や祈りの力を使った講座というのは、どのような内容をされているんですか?
具体的には、エネルギー体の理解、チャクラの理解、肉体の理解。そしてそれらがどうお互い影響しているか。参加者同士で祈ったり祈りあったりして体感していきます。肉体の治癒なども体験しながら、最終的には人類全体の集合無意識を祈りで変えていこうということを目指しています。
純度の高いピュアな人たちが新しい文明の千年紀を作っていきます。祈りによってそれを体験していこう、ということをやっています。
祈ると瞬間的に世界が変わっていきます。お祈り最中は、みんな交流し合ってます。それをどう使うかで現実が実際に変わっていくわけです。原因を変えていきますから。それらを学んでいくのが白鳥式ヒーリング講座になります。
白鳥監督の『リーディング』の映画は身体、心、魂と3つの章に分かれていて、魂の章は『カルマと恩寵』というテーマになっています。試写で映画を拝見して、監督はとてもハードルの高いテーマを選ばれたなぁと思ったんですが、なぜこのテーマを選ばれたのでしょうか?
先ほど半歩先を読む、ということをお話ししましたが、これから人類は「霊性進化」をテーマにして生きていくことなると私は思っています。その始まりの年になると思います。何かが起こったときに、カルマ的な反応をするのではなく、それを乗り越えた反応ができるかどうか。それが分岐点になります。
今までカルマは罰だと受け止められてきましたが、良いカルマもあります。良いことをし続けると、当然良いことに繋がっていきます。この認識に気づけるかどうかが人類進化の境目だと随分前から思っています。それがリーディングに書かれていて、そこを伝えないと意味がないし、私が撮る意味がないと思ったのが、大きな理由です。
愛が何で必要なのか。日本人はキリスト教的な愛が理解できなかったり、拒絶をする人がいます。そのなかで、何が届くかなとも思った時に、日本は"お互い様"や"恩送り"という感受性を持っているはずなんですね。他人に行ったことは自分にしたこと、情けは人の為ならず、という言葉はまさしくリーディングのことだなと。
ここが一番伝わるし、日本人が目覚めたら世界をリードしていく道しるべになる。そんなふうに思ったんです。それから、今の時代はかなり行き詰ってきて、世界的に見ると、どんどん分離や対立の世界になっています。自分ファーストで自分の主張ばかりやっている。これは物質世界の限界です。そこを乗り越えていく視点がカルマであり、カルマを乗り越えた先の恩寵を見せないといけない。恩寵を与えられたら確実に自分が受け取っていく。
他者を傷つけることは自分自身を傷つけることに気づかないと、次に進化はできないんです。なぜなら自分が痛むんですから。自分を痛めることなくして人を痛めることはできません。アーヴィン・ラズロ博士は"他人主義"という言葉を使っていましたが、まさしく"他者主義"に変わっていくのが人類の進化だと思っています。そういう意味で霊性進化のポイントが恩寵だと思っています
半歩進んだ世界が垣間見える映画になってるんですね。
もし一人一人が恩寵に向かったらもっと豊かで生きやすい世界になっていくはずです。みんなで支え合っていく。どんな難局が起こったとしても乗り越えられると思います。みんなで助け合いますから。でも、君は何をくれるの?という世界では、どんどん崩壊の世界に向かって行きます。隣の人が何を考えてるかわからない、という世界の限界が今の人類だと思います。そうじゃなく、支えあう、恩寵に向かっていくことが人類のキーワードだと思います。
この映画はアメリカでの上映も予定しているそうですが、最初から世界上映を視野に入れて制作していらっしゃったんですか。
そうは思っていたんですが、予想以上に日本語版の費用がかかってしまい、英語版は費用的なところでちょっと苦しい状況です。海外に出すためには、もう少し資金が必要で、今の段階では海外配給はちょっと難しいです。
日本発のケイシーの映画をご覧いただき、世界へ羽ばたいていかれる様、ご支援をいただければと思います。この映画を通じて、自分たちの生きる意味を見いだし、恩寵に向かう生き方に変えていただければいいなと思っています。
インタビュー、構成:光田菜央子
映画『リーディング』予告編