中山千晶氏のタイトル

Interview

テンプル ──

同じようなエピソードは、エドガー・ケイシーのリーディングにもあります。ケイシーのリーディング中、大天使ミカエルが降臨し「この子は神からの贈り物である。過去世で洗礼者ヨハネの母親であった。この魂は特別な魂なのだ。大事に育てよ」と言われた少女がいます。幼少の頃から類い稀なる霊的能力を発揮していたんですが、離婚後、彼女を引き取った父親が、その少女の能力に理解がなく、精神病院に入れ電気ショック治療などを受けさせていました。彼女は退院時には、ほとんどの能力を失ってしまいました。その後、普通に結婚をされたんですが、経済的に困難な境遇のなかで生活をされていました。

エドガー・ケイシーがあのような霊的能力を発揮できたのは、田舎で生まれ育ち、ケイシーの変わった言動を理解する家族や大人たちに守られていたからなんですね。並外れて繊細な感覚を持っていたり、優秀すぎる子どもたちは、特に、周りの理解と環境が重要なのだと思います。

中山 ──

仰る通りだと思います。特殊な能力を持つお子さんは、周囲と違う面もあります。お子さんの性質や能力を早い段階で知って、環境を用意することで、もって生まれた才能や使命が果たされるのだと思います。

テンプル ──

話を横浜の萩原先生のもとで仕事を始めた頃に戻しますが、2009年に横浜に引っ越された後、どうされていたんですか?

中山 ──

セッションを始めてから、私は「神との対話」の勉強会に通うようになりました。 自分が体験していることを理解したかったんです。クライアントさんは癌の患者さんが多く、精神的にもハードで、責任の重さに耐えかねていました。

その頃、ハワイから里帰りしていた霊能者との出会いがありました。彼女は世田谷の二子玉川が実家で、近所だったこともあり何度か会っていました。 個人的に深いご縁も感じていました。

彼女との関係性を知るために、萩原先生にお願いして、彼女との過去世を見たことがあります。まぁ、とても特殊な過去世が出てきました。内容が本当にぶっ飛んでいました。舞台は砂漠。私は男性で彼女は女性。私は白い服を着ていて腰にサーベルを持ち、ラクダに乗っていました。彼女が「自分の生まれ故郷の星を見たい」と言った次の瞬間、私は彼女を連れて宇宙に行っていました。そんな内容の過去世、私は見たことがありません。宇宙に行くなんて何かおとぎ話のようで。 でも、その内容を彼女に伝えると、彼女は「その話はすでに小説に書いています」と自分が書いた小説を読ませてくれました。彼女は霊能者ですから、自分の過去世をすでに知っており、小説として書き残していたんです。小説の最後は「男性はその星に留まったけど、自分は再び地球に戻った」という内容でした。

彼女は霊能者として、いろんなことがわかる人でしたが、その彼女が、ある時、男性を紹介してくれました。その男性は、じきに私のセッションの誘導者となり、様々な方を私の自宅に連れてくるようになりました。そのうちの一人がインドのOSHOに弟子入りしていたシャンタン※2さんです。そこからシャンタンさんと交流が始まり、クリニックでのセッションと、シャンタンさんたちのグループのセッションと、2つのグループでセッションするようになりました。

  • 2 シャンタン:本名は宮井 陸郎。サニヤシン名はスワミ・アナンド・シャンタン。インドの宗教家・神秘思想家の OSHOの サニヤシン(弟子)で、日本でも瞑想指導を行った。

私は当時、癌の方のセッションをすると、その方の症状に同調してしまい、数日間、同じような痛みや症状で苦しむことがありました。呼吸困難の方が来ると、自分も呼吸困難になるんです。まだ息子が小さかったこともあり、このまま自分は死ぬのではないかという恐怖が芽生えていました。すると、その霊能者の友人に、「あなた、こんな仕方で仕事を続けていると40歳で死ぬわよ」と言われたんです。霊能者の友人に死ぬと言われて怖くなりました。するとシャンタンさんから「君も瞑想する時が来たね」と言われ、一緒にタイに瞑想修行に行くことになったんです。

それが 2010年のことです。息子も連れて、しばらくタイで暮らしました。まだ息子は小学生だったので、学校に行かなくても大丈夫だろうと(笑)。タイで家を借り、瞑想の日々が始まったんですが、 息子の誘導で自分の未来を見てみたら、タイで苦しんいでる未来が見えたんです。そして「ここに居てはいけない」と。タイで家を借りたばかりでしたが、すぐに日本に戻り、徳島に家を借りてまた息子と暮らし始めました。

すると、ほどなくタイで選挙を巡って暴動が始まり、ちょうど私が借りていた家の前で銃撃戦がありました。タイの治安が悪くなったニュースを私は徳島の自宅で見ていました。

テンプル ──

ということは、未来は決定されたものではなく、選択によっていくらでも変わる、ということでもありますね。

中山 ──

ところが、徳島に戻って自分の未来を見てみると、徳島での自分の未来も明るくなかったんです。それでまた横浜に戻ってきました。

テンプル ──

その決断力と行動力に驚きますが、同時に、なんとも目まぐるしい人生ですね。引越し回数がもう分からなくなりました(笑)。

中山 ──

そうなんですー。萩原先生のところで再び仕事をするようになり、自分のセッションをしてみました。すると、「すぐに次の誘導者が現れる、その人はペルーに関係している」と言われました。ペルーに関係する人なんて出会うかなぁと思っていたら、伯父が紹介してくれた男性が、出会った日にペルーの写真をたくさん持ってきていたので、すぐに、この人だと分かりました。会う直前にペルー旅行をしたそうで、ペルーの写真をたくさん持参していたんです。

彼は2年前に奥さんを亡くされていたんですが、彼のご自宅で前の奥さんの写真を見た時に 「この人を知っている」という気がしました。それでセッションで聞いてみたところ、彼女は私の過去世の姉だということが分かりました。それから彼との交流が始まり、過去世を見たら彼は公家で、私と彼女を育てていました。その人は3度目の夫になりました。

彼の実家が二世帯住宅だったので、そこに引っ越そうと準備をしていました。 引っ越し屋も手配済みだったんですが、セッションをしてみると、「引っ越しはしません。もうすぐ大きな出来事が起こり、あなたは引っ越しできなくなります」と言われました。これまで、セッション中に言われたことは全て現実になっていましたので、引っ越しはキャンセルしました。そしたら、 3.11が起こりました。