中山千晶氏のタイトル

Interview

テンプル ──

ところで、クライアントの過去世を見る機会がたくさんあると思うんですが、魂は1つの魂が次の人生に輪廻するのでしょうか?魂は「分霊(わけみたま)」となって複数に分かれて複数の人生に転生すると言う人もいます。

中山 ──

そうなんです。「分霊」はあります。

テンプル ──

それはどういう状態なんですか?

中山 ──

例えば、同じ過去生を持っている魂たちもいます。私の魂も、分霊が同じ時代で生きていることもあれば、同じ時代で生きていない場合もあります。

テンプル ──

ということは、魂が分霊として色々な人生と体験をし、また、あの世に戻ったときに合体してお互いの体験を共有していくという感じなんでしょうか?

中山 ──

そこまでの関係性はまだ見たことがありません。セッションをやったクライアントさんの中に、彼は日本人として生きていますが、その方の分霊は別の国で木こりをされていたんです。その、木こりの方は単独でちゃんと生きていました。 もしかしたら死んだ時に天国で合体するために集まってくるかもしれません。 今生ではお互い会うことがなくても、別の人生を送っている分霊がいるのはセッションで何度か体験しました。

テンプル ──

不思議ですねぇ。同様に運命共同体のように、グループ単位で近い関係性を保ったまま転生を繰り返す「グループソウル」もありますよね。

中山 ──

それはあると思います。最近のセッションでは、これまでとは魂の質が違う方々が何人もいました。セッション中、その方の潜在意識に入るときには、階段を降りるのではなく、上っていくんです。そういった方々は異口同音に「御国を作りに地球に来た」と言っています。何か明確な使命を持って生まれているのかもしれません。そういう人たちは、自然のなかで暮らしたり、自然農をされたりしている人が多いです。

空に続く白い階段のイラスト

テンプル ──

それは興味深いですね。若い人たちが作る地球の未来に期待が生まれますね。

私が最初に中山さんからセッションを受けたのは、マレーシア滞在中でした。その時に出てきた過去世は(おそらく)エッセネ派※3に属する家族の女の子で、特別な教育を受けるために親元を離されている場面でした。10年以上経って、今年また中山さんのミニセッションを受けたら、また同じような内容が出てきました。10年という時間を経て、内容や魂の傾向に矛盾がないというのは中山さんのセッションは信憑性が高いということだと感じています。

中山 ──

私は菜央子さんのセッションをするまで、エッセネ派について全く知りませんでした。今のところ、エッセネ派の過去世が出てきたのは菜央子さんだけです。でも、過去世でキリスト教徒だったという方は何人もいますし、第二次世界大戦中、ナチスドイツ占領下にユダヤ人だった方もいました。

  • 3 エッセネ派:約2000年前に存在したユダヤの原始キリスト教の秘教的グループ。

テンプル ──

他にもシェアできる範囲で、何か印象に残っているセッションはありますか?

中山 ──

1つ、事象が変わった例として、職場の上司のことをすごく 恨んでいた方がいました。その上司を殺したいとさえ思っていたんですね。でも、そのうち、クライアントさんは癌になってしまいました。 彼のマスターは、許せなくてもいいので、その恨みの気持ちを愛に変えなさいとアドバイスしました。恨みの気持ちが出るたびに、その上司に対し心の中で、「ありがとう」や「ごめんなさい」と言いなさいと・・・。

誰かを憎んでいると結局は、その気持ちが自分の細胞を傷つけてしまいます。状況を聞くと、上司にも非がありました。でも、彼の激しい恨みが癌を作ってしまったわけです。過去世をみると、過去の人生でも同じ関係性をその上司と持っており、憎しみの中で死んでいました。つまり、今回の人生でも過去と同じパターンを作っていたんですね。今回の人生で、彼は人を憎まず生きることが課題でした。

マスターのアドバイスの通り、彼は「ありがとう、ごめんなさい」という言葉を上司の無意識に向けてやりました。すると、その上司が突然、部署の移動になったんです。大企業だったので季節外れの部署の移動はあり得ないそうなんです。その上司の存在は、もはや彼には必要がなくなったんですね。最終的に、その方は亡くなられたんですが、恨みや憎しみを手放して、安らかな気持ちで逝かれました。

自分の方が苦しいと思うことはよくあります。でもそれは、過去世の感情を今回の人生で手放したいから同じ状況を自分で作っているのかもしれません。たくさんの事例から、自分の状況は自分で選んでいることを知りました。出来事に意味があるのではなく、自分がその出来事にどんな感情を持ち、どう反応するか。そこが重要で意味があるんです。そんなことを、いろんな方から教わりました。