マスター・プラブジ、マスター・サティシュジ氏のタイトル

Interview

サティシュジ ──

身体の各チャクラの名称は科学的な「理想/ideal」と関連づけられています。体内で行われていることと科学的にリンクしています。体内で最も重要なホルモンはアセチルコリン(神経伝達物質)です。あなたが非常に危険な状態に陥り、今にも死にそうなとき、このアセチルコリンが分泌され、あなたを死の淵から目覚めさせてくれます。チャクラは秘されたエネルギーセンターですが、いざという時には必要なホルモンを分泌してくれ、体が生き返るのです。これは科学的な説明です。

伝統的な説明をすると、チャクラは自分の魂を浮遊させ、パスポートなしに好きなところ、宇宙の惑星にさえ旅をする際に使うセンターです。霊的探求者は、そのようにチャクラを活用していました。魂を体から浮遊させ、しばらく旅をして身体に戻ってくるわけです。

チャクラを活性化させるわけではありません。チャクラ活性は自然に起きるもので、もし外的な力で活性させると、肉体的な問題が起こり得ます。特に心身が浄化される前にチャクラを活性化させると、心身の汚れが増大し、問題が起きてしまいます。108のチャクラには、全てに異なるヨガの動きやワークアウトがあります。クラスでは自己成長のために、チャクラを活用する術を学んでいきます。

ヨガのポーズ

テンプル ──

今世界中で流行っている商業的なヨガについてお聞きします。ヨガをするようになって、インターネットでヨガの情報を調べていたら、大晦日の夜から新年にかけて、太陽礼拝を108回行ったというイベント動画をいくつも見つけました。日本では大晦日に108つの煩悩を捨てるために、108回の除夜の鐘をつきます。主催者の意図としては、煩悩を捨てるために108回の太陽礼拝が企画されたのだと思います。

一方、プラブヨガでは、太陽礼拝は昇る太陽、沈む太陽の光を適切に受け取るためのヨガなので、日の出、日の入りのごく限られた時間帯に行うと習いました。そのため、夜間や太陽光線の入らない室内では行いません。ヨガの先生だった人もプラブヨガを始めると、太陽礼拝を行う回数はグッと減るそうです(笑)。お二人は、このようなヨガイベントをどう感じられていますか?

サティシュジ ──

そういったヨガイベントは、ヨガを普及させる目的でなされているのだと思います。ギネスブックに登録するといった目的があるのかもしれません。イベント開催は主催者の自由です。ただ伝統的に、太陽礼拝は太陽エネルギーからビタミンDをきちんと受け取り、吸収するために行います。骨を作り出すためにはカルシウムが必要ですが、ビタミンD、カルシウム、マグネシウムといったものが体内にないと骨は形成されません。65歳を超えると筋肉が細くなるのはビタミンDが足りないからです。太陽礼拝は全部で132種類ありますが、いずれも前屈、後屈などいくつものポーズを組み合わせ、7つのチャクラを収縮、拡張させることで行います。

いずれにせよ、太陽礼拝は筋肉のウォーミング・アップのようなものなので、108回も連続して行ったらその後、筋肉痛になるでしょうね。特に女性は、一度、身体や筋肉に不調をきたすと修復に時間がかかります。 内臓の機能から推測すると、108回連続で太陽礼拝を行うと、肺は十分に血液を浄化することができません。十分な酸素を供給することができなくなるのです。腎臓や肝臓もむくみます。十分な酸素を供給するためには赤血球が必要ですが、このプロセスの減少が考えられます。そのため、酸素を伝達することができなくなります。イベントで108回の太陽礼拝をやってもいいでしょう。でもその後の身体の回復のために、多分プラブヨガが必要です(笑)。

テンプル ──

実際に参加した人の話を聞いたら、会場がお寺で室内が寒くて、体調が回復するのに時間がかかったと言っていました。

さて、最後の質問です。

テンプルビューティフルのお客様は、霊的な成長に興味を持たれている方が多いのですが、ヨガには肉体的な健康の他に霊的な成長という側面もあるかと思います。プラブヨガには、霊的な成長や悟りに至るプロセスといったものはあるのでしょうか?

サティシュジ ──

プラブヨガには様々なステージがあります。多くの人にとって、ヨガを始めるきっかけは、体調を良くして健康でいることです。そういった人を助けることがプラブヨガの最初のステージです。2つ目のステージは、それぞれの魂のニーズを安定させることです。これはVanaprasthamといいます。ブッタのような気づきをもたらすことです。3つ目のステージは好きなだけこの地球に生きていられる体にすることです。薬草を使って100年、200年と長生きが出来るようになります。4つ目のステージはバクティ・ヨガ(信愛のヨガ)です。神への道に至ることです。1つ1つ、全てのプロセスが必要です。

すべての宗教は神に至る道です。武道はヨガから発生したと思います。仏教はヒンドゥー教から発生しました。ヒンドゥー教は、もともとはヒンドゥー教ではなく「サナ・タナ・ダルマ」(魂の本質、永遠の法の意)と呼ばれていました。これは日常生活における姿勢、理想的な生き方です。朝起きたら太陽に祈りを捧げ、太陽を拝む。食事や家事をして、家族の世話をする。仕事を通じて社会の役に立つ。これがダルマです。これが倫理です。

もしあなたが罪を犯したらその罪をいかに償うのか。これは別の分野になります。カルマ・ヨガと呼ばれるものです。誰かがギャンブルをすれば、その子孫には何世代にもわたり影響があります。カルマ・ヨガには罪を償い回復するために行うべきポーズやプラナヤマがあります。このような分野がかなりたくさんあります。

プラブジ ──

だから私たちはRYTのクラスを減らすことに決めたんです。他に伝えたいことがたくさんありますから。